有料老人ホーム対策

 「横浜のアオヤギ行政書士事務所」が悪質有料老人ホーム業者の罠にかからないようにするため、有料老人ホームの仕組みにつき解説いたします。

 

 初めての有料老人ホームを選ぶ場合は、まず、情報収集からはじめます。
どこに、どんな種類の有料老人ホームがあるのかインターネットや市区町村の窓口に確認して、調査します。
 良いと思われる老人ホーム数社を選び、全てに資料、パンフレットの請求を行います。 その内容、例えば費用や介護サービスの内容を比較チェックします。


 有料老人ホーム2種類の費用(初期費用・月額費用)

初期費用

初期費用とは、入居時に支払う入居一時金の事です。 一般的に、初期費用の相場は数百万円~数千万円で、かなり差があります。 入居一時金は、有料老人ホームを終身で利用する為の権利を取得する費用です。 初期費用の相場は、その権利がどれくらいの金額かによって変わります。
月額費用 

月額費用とは、 毎月支払うものです。 月額費用の相場は、有料老人ホームの種類によって異なります。 健康型は10万~50万円、住宅型は10~30万円、介護付きは15万~40万円程度です。 月額費用には、家賃、管理費、運営費、食費、水道光熱費などが該当します。
 また、入居する有料老人ホーム次第では、上乗せ介護料なども支払わなければなりません。 さらに、介護保険料やその他の費用も、月額費用に該当します。
 その為、初めての方は、初期費用よりも月額費用の内訳を十分確認するようにしなければなりません。

 

一時金の性格
 初期償却は、有料老人ホームの契約と同時に消化される費用です。 毎月の償却は、償却期間に合わせて消化されていく費用となります。
 そこで初めての方が気になるのは、償却期間内に有料老人ホームを退去したらどうなるのかです。

 一般的に、償却期間内に退去すると、償却の行われていない入居一時金に関しては返却が行われます。 ただし、手元に戻ってきた金額が少なすぎるといったトラブルを防ぐ為に、償却の詳しい内容を把握しておくようにします。

 

一時金償却方法

 例えば、入居一時金として1000万円を支払ったとしましょう。
初期償却率が30%の場合、1000万円×30%で300万円が初期償却額となります。
そして1000万円から300万円を差し引いた700万円が、毎月償却されていく金額の総額になるというわけです。
 償却期間が7年の場合は1年に100万円、およそ84,000円が毎月償却されていきます。

 このように、有料老人ホームの入居一時金は一部分が最初に、そして残りが毎月償却されていくという性質を持った種類の費用です。
 もし償却期間中に退去する事になっても、返却される金額を計算できます。

 

一時金の返却
 入居一時金は一部が契約と同時に償却され、残りは償却期間に合わせて償却されていきます。 その為、償却期間中に退去するとなった場合は、残りは返却されます。

 算出方法は、入居一時金×(1-初期償却率)×(償却期間-入居期間)÷償却期間です。
しかし、この算出方法はあくまで一般的な種類の有料老人ホームでのものです。
つまり、有料老人ホームの種類によってはこの算出方法では導き出せない事もあります。