探偵業に国家資格試験・規制が必要では！

　「横浜のアオヤギ行政書士事務所」が探偵業につき解説いたします。　ご質問やご意見は下記のフォームに記載の上、メールにて送信下さい、　探偵業者や調査会社による被害を感じたら、当事務所にご相談ください。　また、探偵業を新規設立のご相談も受け付けております。

 

　逗子ストーカー殺人事件に、探偵業社が大きく関与していたことが明らかになりました。　探偵業を営むには、欠格事由はあるものの、資格試験や適性検査等はありません。　公安委員会に届けを出し、法人で探偵業を行う場合は、定款に探偵業を営むと記載すればできます。　平成19年6月に「探偵業の業務の適正化に関する法律」が施行されたましたが、まだまだ、ゆるゆるです。　小職は、探偵業の資格試験が必要ではないかと考えます。

 

逗子ストーカー殺人事件に探偵の関り

　2014年1月24日、加害男性が依頼した探偵事務所からさらに調査依頼を受けた調査会社の実質経営者が被害女性の住所を聞き出すために事件前日の2012年11月5日に被害女性の夫を装って逗子市役所に電話をかけて「家内の税金の支払いの請求が来ているが、住所が間違っていないか」などと質問し、応対した市役所職員に被害女性の住所情報を調べるための不要なコンピューター操作をさせた偽計業務妨害罪容疑で逮捕され、同年2月13日に同容疑で起訴されました。　被害者から市役所には情報制限が要請されていたが、総務部納税課の職員のパソコンからアクセスすると閲覧時に警告表示があるだけで閲覧自体はできる状態でした。

 

偽計業務妨害罪

虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて人の業務を妨害する罪 (刑法 233) 。流布とは，犯人自身が公然と文書、口頭で伝達するほか、口伝えに噂として流す行為も含む。偽計とは人を欺罔、誘惑し、あるいは人の錯誤、不知を利用する違法な手段をいう。

探偵業定義

１．他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るも

　　のを収集することを目的として

２．面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い

３．その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいいます。

専ら放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関の依頼を受けて、その報道の用に供する目的で行われるものは除かれます。

 

探偵業開設

　探偵業開始届出書を公安委員会に提出

　誓約書

探偵業の義務　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

１．依頼者から利用目的確認書（誓約書）を受けること。（第7条）調査の結果をいわゆる悪　　

　　用されないためです。

２．契約前の重要事項説明書・契約時の調査委任契約書の依頼者への交付（第8条）

３．秘密の保持（第10条） 探偵業を廃業後も含む。

４．使用人・従業員に対する教育義務（第11条）

５．従業員名簿の備え付け、探偵業届出証明書の事務所内の掲示（第12条）

禁止事項

１．名義貸し（第5条）

２．調査のためなら何をやってもいいと思ったり、個人の権利利益を侵害すること。（第6　

　　条）

３．調査結果がいわゆる悪用されると分かっているのに、そのまま探偵業務を続けること。　

　　（第9条）

４．探偵業者以外の者に委託すること。（第9条）

欠格事由

１．成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの

２．禁錮以上の刑に処せられ、又は探偵業法の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執

　　行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者

３．最近5年間に営業停止命令・営業廃止命令に違反した者

４．暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者

５．営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が １から ４及び6

　　のいずれかに該当するもの

６．法人でその役員のうちに １から ４までのいずれかに該当する者があるもの

 

罰則

届出をしないで探偵業を営んだもの⇒6月以下の懲役又は30万円以下の罰金開始届出書・添付書類に虚偽の記載をし提出したもの⇒30万円以下の罰金