海外療養費ってなに?

「横浜のアオヤギ行政書士事務所」海外療養費制度につき解説いたします。 ご質問やご意見は下記のフォームに記載のうえ、メールにて送信下さい。

 

 海外旅行や海外出張される皆さんは、海外で病気や怪我をすることがあると思います。 しかし、この制度を知っていて、海外に出かける人は少ないのではないかと思います。 小職は、仕事柄、海外出張や海外旅行には、頻繁に行きましたが、この制度は全く承知しておりませんでした。

 

 海外療養費制度の概要は、国民健康保険または社会保険等の被保険者が海外渡航中に病気やけがで止むを得ず治療を受けた場合、その医療費は帰国後、申請することによって海外療養費として給付を受けることができます。(但し、治療目的の渡航による医療費は給付の対象外となります。)

 

注意事項

  1. 国内での保険医療機関等で給付される場合を標準として給付額が決定されます。
    基本的には、実際に支払った額(実費)が日本国内の保険医療機関等で給付される場合を標準として決定した額(標準額)より大きい場合は、標準額から被保険者の一部負担金相当額を控除した額となります。また、実費が標準額より小さいときは、実費から被保険者の一部負担金相当額を控除した額が給付されます。
    国により医療体制や治療方法及び物価も異なることから実費と標準額との差が非常に大きくなることもありますので充分にご留意下さい。
  2. 日本国内で保険適用となっていない医療行為は給付の対象になりません。
  3. 海外転出の届出をされた場合には、資格が喪失されますので適用されません。
  4. 所定の請求期限が定められております

 

申請方法

  1. 出発前にご加入の健康保険窓口で相談の上、必要書類を受取ります。
  2. 現地の医療機関で治療を受ける際は一旦、治療費を全額自己負担します。
  3. 受診した医療機関で治療内容の証明書(診療内容明細書 フォームA)及び診療に要した医療費の証明書(領収明細書 フォームB)を記載してもらいます。

 

ローラの父親が海外療養費詐欺

 バングラデシュでデング熱で入院したと偽り、海外療養費をだまし取ったとして、警視庁は詐欺容疑で、タレントのローラさんの父親でジュリップ・エイエスエイ・アル容疑者(54)を、本人は否認していますが、逮捕しました。

 ジュリップ容疑者は別の海外療養費の詐取容疑で7月に逮捕され、8月に処分保留で釈放されていて、常習犯の様相です。

 逮捕容疑は平成19年4月、デング熱でバングラデシュ国内の病院に入院したとする虚偽の申請書を多摩市役所に提出し、8月に海外療養費約99万円をだまし取ったとしています。 しかし、健康保険組合のチェックの甘さに驚かされました。 同じ詐欺の前科のある人は、当然ブラックリストに掲載し、騙されないように注意を払う必要があったと思います。

 警視庁がバングラデシュ警察当局に照会したところ、同時期にジュリップ容疑者は入院しておらず、提出された病院の印鑑や医師の署名が偽造されていたことも確認されました。 ジュリップ容疑者は99万円とは別に保険会社2社から計約54万円を受け取っていました。

 24年にもデング熱で同国内の病院に入院したとして、別の保険会社から約49万円を受け取っており、警視庁はいずれも詐欺常として捜査しています。